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Copilot in Windowsは“頼れるコーダー”になりうるのか?

2025年8月04日

nio

こんにちは。
エンジニアのニオです。

AIを用いたコーディングが活発になっており、コーディングに特化したAIツールも数多く登場しています。
とはいえ現状はその殆どが有料であり、無料プランはあれど月の利用回数等の制限が厳しいと感じる人も多いのではないでしょうか。
円安の影響もあり、無視できないコストになっていて、仕事のためとはいえ頭を悩ましている人は多いのではないでしょうか。
そして一度は「回数制限なんか無く無料で好きなだけ使えるAIが有ればいいのに」と考えたことはないでしょうか。

そんな夢のようなAI、実はもう存在しています。
それがCopilot in Windowsです。

Copilot in Windowsとは何か。

そもそもCopilotとはMicrosoft社が提供する生成AIツールで、開発者向けで有名なGitHub Copilotがあります。
その他にも業務支援向けとしてMicrosoft 365 Copilot等があります。

そしてCopilot in Windowsとはその名の通りWindowsに搭載されたCopilotで、日常利用に特化したAIです。
MicrosoftアカウントでWindowsにログインしているユーザーなら無料で利用することができます。
実際にできることとしては簡単な調べ物やWebサイトの要約や翻訳、Windowsの設定変更等も出来ます。
またテキストや画像生成も可能です。
……ならコード生成も出来るのでは。

実際に試してみた

サンプルとして
・htmlとcanvasを使用して画像2枚をアップロードして1枚の画像に合成
・合成した画像をダウンロードできるように
・保守用のコメントをjsDoc形式で
こんな感じで指示してみたら「了解です!」という力強い返答とともに生成されたコードがこちらです。

かなりざっくばらんな指示でしたが、アラート表示や非同期処理を使用したコードが生成されました。

せっかくなので、さらにリファクタリングも依頼してみることに。

きちんと処理のモジュール化もされており、ダウンロード処理に「ダウンロード完了」の文言が表示もされるように”気を利かせて”います。

さらに先を見据えて今度は「ES2023」準拠でのコード書き直しをお願いしてみることに。

生成の際にES2023のポイントや活用した箇所も教えてくれました。

Array.prototype.at()をチョイスするのは中々渋いですね。
”欲しい機能をどんどん盛り込んでいきましょうか?”の一文と笑顔の顔文字から凄まじい自信が感じられます。

とはいえ、生成をするたびに処理の細かい部分が増えたり消えたりしています。
元々の指示を明確にすればある程度防げる問題だと思いますので、一旦置いておきます。

動作確認は人の手で

生成されたは良いものの、実際に動かないと意味はありません。
事前のエラーチェックやバグ検出みたいなことは出来ないので、これは人間の手で行わなければいけません。
いざ!

エラーを出した処理はArray.prototype.at()を使った場所です。

残念ながら渋いチョイスが裏目に出てしまいました。

エラー文を添えて指摘したところ修正案が提示されました。

しかしエラーの発生原因には疑問が残ります。
`FileList`は`Array`ではないというのはその通りで、Arrayには`at()`メソッドが用意されてますが、`FileList`にはありません。
そもそも用意されていないメソッドを使用したことで発生したエラーなので、環境依存というのは正しくはありません。
若干のズレを感じますが、提示されたコードには問題ありませんので、この場は良しとしておきましょう。

最後にclassを使用するようにコードを書き直して貰いましょう。

きちんとモダンな実装がされていることが確認できます。
実際に使用するのはバリデーション等の不足が多いですが、ベースとするには十分なコードが生成されたように思います。
仕様の追加拡張にも問題なく対応できるのではないでしょうか。

Copilot in Windowsは“頼れるコーダー”になりうるのか?

いかがだったでしょうか。
正直なところ、コード生成に特化したAIではないため、それほど大きな期待はしていませんでした。
しかし、途中で動作しない不具合はあったものの、最終的にはきちんとしたコードが生成され、その完成度には驚かされました。

その一方で、生成速度はやや遅さを感じました。
また、OSの機能として提供されている為、残念ながら他のAIのようにエディタ上でコード補完等の強力な支援機能は行えません。
現時点では、実務利用を考えると他のものと比較して物足りない点があり、“頼れる”というより“隣の席に座っている気安く相談できるコーダー”のように感じました。

しかし生成AIを取り巻く環境は、今後驚異的なスピードで進化していくものと思います。
Microsoftも「Copilot+ PC」という、AI専用チップ(NPU)を搭載した次世代Windows PCを提唱しています。
今後は特化型AIだけでなく、こうした身近なAIの進化にも注目していきたいところです。